「ドレミという音の並びも、デーッて弾くのと、ドタタと弾くのと、論理的には同じでも、音楽的には全く違うものなんですよ。それを本当は音楽と言うんだけどさ。今、MIDIとか使ってる、とても技術的には素晴らしい子たちにしても、その音楽の不思議さや、神秘性、つまり音楽性がかなり欠如してると思う。・・・(中略)・・・いかにMIDIで精緻につくりあげても、フルトベングラーが神の息を吹きかけた『ドレミ』にはなっていない。魂はもうないんですよ。欠如している。
すべての人間は、魂の不具者なんですよ。」
                  (『skmt』:坂本龍一後藤繁雄ISBN:4947648961 より)


今日は指揮者フルトヴェングラーの50回目の命日。


思えば、はじめてお小遣いで買ったCDは、このフルトヴェングラーの指揮するベートーヴェンの第五シンフォニーだった。
ほんのわずかな小遣いを注ぎ込むのだから失敗は許されない。
いろいろと本を読んで「フルトヴェングラーの『運命』、しかも戦後の楽壇復帰ライヴがすごいらしい」ということを知った当時中坊の僕は、とにかく買って聞いたみたのだが、録音が古くて音が悪いことぐらいしかわからなかった。
やはりCDラジカセでは限界があったのかもしれない。

この演奏のすごさを知るのは10年以上も後のことだった。

ベートーヴェン : 交響曲第5番ハ短調<運命>

ベートーヴェン : 交響曲第5番ハ短調<運命>


それはそれとして、車で移動中に聞いていたのは、

sweet,bitter sweet ?yuming ballad best

sweet,bitter sweet ?yuming ballad best

ユーミンがいいなあと思うようになったのも、ほんの最近。図体でかいだけの子どもだったのね。
一曲一曲がそれぞれワン・フレーズだけで歴史に残りうるような気がする。