何かおかしい。絶対におかしい。
昨日もグラスを割った。これで4日連続、4個目だ。

ちょうどグラスを棚に直そうととしていたとき、手前においてあったグラスに手が当たって、そのまま落下。いつもなら畳の上に落ちて「お〜〜、ギリギリセーフ!」なのだが、昨日はなぜかよりによってこういう奴らが棚の、しかも落下地点ど真ん中にいやがった。

こいつら↓
猫の木製ブックスタンド・・・。たぶんぼっちゃんがどこからか引っ張り出してきて、たぶん僕がとりあえずそのあたりに置いてたままにしていたのだろう。

しかもちょうど右の人のバイオリンの先っぽの渦巻きなところが今回の衝撃で折れてしまっている。

割れたのはアサヒビール・グラスの最後の一個だった・・・。


台風は前回来たひとよりもなかなか激しい。風も雨もだんだん強まり、きのうの夕方あたりからすっかり嵐模様。朝方も何度か雨音で目が覚めた。
前回のひとが大騒ぎした割には・・・な感じだったが、今回はなかなかだった。
昨夜はお風呂に行こうとしたときがちょうど一番激しい時じゃないか、といった風情だったので、様子を見ながら先週ビデ録した冬ソナ(第15話)をみんなで見る。毎回毎回、怒涛のような感情の波が押し寄せる。

そういえばサントラが欲しいと思って先日、山を降りたついでにブックオフなどを探したがなかった。


美術館の喫茶で「司馬遼太郎の世界」というようなタイトルのムック本を読んだつながりで、というかただ単に「司馬」つながりで、司馬遷の『史記列伝』を読む。

僕の持っているのは昔の中公バックス(何年か前にゴミ捨て場で大量に拾った中の一冊)だが、最近は赤い本で出ていますね。
史記列伝〈1〉 (中公クラシックス) 史記列伝〈2〉 (中公クラシックス)
史記』は王朝の歴史を編年体で表わした「本紀」、部門別文化史の「書」、列国・諸侯についての「世家」、そして個人の伝記を集めた「列伝」などで構成されている。
特に「列伝」は立派な仕事をしながらも現実の中に敗れ去った者、高潔であるが故に死を選ばざるをえなかった者、そうかと思えば暗殺者や侠客といった、本当ならば歴史に記されることもないような者などの伝記が収められている。

匈奴討伐遠征に失敗した将軍(司馬遷の古くからの友人)をかばったために漢の武帝の怒りを買い、死刑の判決を受けるも宮刑(去勢される刑)を選択することで(それはとても屈辱的なことなのだが、それでもあえて、ライフワークである『史記』を完成させるために)死刑を逃れたが、一生、その屈辱を抱えて生きた司馬遷
そんな彼が「列伝」において「敗れ去った者達」の物語を語る姿に、「汝を傷つけたその槍だけが、汝の傷を治すことができる」というワーグナーの『パルジファル』(だったと思うがうろおぼえ)の台詞を思い出したが、彼の苦しみと思いからすれば、このようなことは戯言にすぎないのかもしれない。