本
- 作者: 二ノ宮知子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/05/13
- メディア: コミック
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田舎町なので普通の地方都市以上に発売が遅れるのだ。
パリ篇も登場人物や設定の説明がまあ一段落して、やっとギャグが帰ってきた。
オーボエの黒木くんがこんなかたちで再登場するとは・・・。
そういえば何巻か前で、黒木くんの消息について「留学するけど留学先はわからない」という感じで語られるに終わっていたが、それも今回のための伏線の一つだったのだろうか。
やはり、たくさん変なキャラクターがいるときのほうがのだめは面白い気がする。
- 作者: 庄野潤三
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/04
- メディア: 文庫
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ふぅ・・・、見逃すところだった。
今回も一気に読んでしまうともったいない気がしてチビリチビリと読む。
しかも巻末には庄野潤三と江國香織との対談というすばらしさ。
この対談のなかで江國香織は次のようなことを言っている。
陰惨な事件やニュースが巷には溢れていて、どうしてもそういうものにばかり目がいってしまうのだけれども、実はものごとの本質はそういうものではないのではないか。ヒステリックに恐怖心を駆り立てるジャーナリスティックでアクチュアルな言説(と、そういう言葉を使う人は思っている)のなかに現実があるではなく、もっと別な、身近なところにこそ大事なものがあるのではないか。
それに対して庄野潤三は次のように答えている。
庄野・・・炭疽菌とかテロとか、そういうことはあってもみないのです。自分とはかかわりがない。自分に大切なのは、脂身をつつきにくるシジュウカラだと、そういう気持ちがあります。
庄野潤三『うさぎのミミリー』p.250
ここだけ読むと、何を薄トボケたこと言ってるんだという人もいるかもしれない。
しかし、自称社会派風な人の言葉の実体の無さにくらべ、庄野潤三の言葉はなんと瑞々しく、そして強靭なことだろう。
「自分に大切なのは、脂身をつつきにくるシジュウカラだ」と言い切る強さって、すごいと思う。