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前回の日記で夏目漱石の「倫敦塔」について書いたが、それについて書き忘れたことがあって、それは「倫敦塔」を読んだことを書こうと思ったきっかけでもあった。
読んだその夜、自分が処刑人になって倫敦塔に入れられた人の首をはねる夢を見た。
しかも僕はまるきりの新人で、先輩か誰かが、「この骨とこの骨も間をねらうんだ。なんだったら、最初ちょっとやってやるから、あとはその切れ目をねらえばいい」と、まるでエアコンの修理の仕方を教えるように僕に言った。
日曜日は、僕も妻も、ぼっちゃんも、とにかく寝まくった。
午前中は、天気も良かったので近くの小学校の滑り台で遊びに行ったのだが、凍えるような空気の冷たさと、吹きすさぶ冷たい北風。
そうそうに引き上げるが、ぼっちゃんはすべり台に未練タラタラ。
帰りつくと3人ともなぜか睡魔に襲われ、そのままガックリ。
ふと気がつくとお昼だったので、寝ているぼっちゃんを起こさないようにご飯を炊いて、汁物を作り、タマネギとキャベツとベーコンで貧乏野菜炒めを作る。
ちょうど食べ終わった頃ぐらいにぼっちゃんもお目覚め。
どこかのマラソン大会中継のせいで元祖!でぶやが見れなかったせいか、再び急に眠気がきて、そのまま意識を失う。ぼっちゃんが起きてからのことは憶えていない。
5時ごろ目が覚めると、部屋の真ん中で3人が横たわっていた。
そういえば、先週のでぶやの「爆食!オンエアフトル」(東京や他の地方での放送は昨年の3月)は秀逸だった。
でぶ芸人がとにかく量もカロリーも多くて、しかも美味しいものプレゼンし合い、上位3位の店を石ちゃんたちが実際に食べに行くというものだったが、個人的にはゴーゴーカレーの「メジャーカレー」にやられた。
この店の社長は松井選手の活躍に刺激をうけて「オレもがんばらんばっ!」と起業した人らしいのだが、それゆえ、ゴーゴーカレーのゴーゴーはもちろん「55」であり、開店も10時(9時?)55分、閉店も○時55分、そして5時55分からはキャベツのおかわりが自由である。
ところでメジャーカレーだが、大盛り特濃カレーにとんかつ、チキンカツ、ウインナー、エビフライ、ゆで卵のトッピングという、まさにど真ん中ストライクゾーンなカレーである。
画面をみながら、ぼっちゃんも指差したり、うっとりしていた。
その夜はあまりにもその映像が頭を離れなかったので、家でもメジャーカレーをやろうとスーパーの惣菜コーナーに行ったのだが、なぜか揚げ物は魚の白身フライにいたるまで、とことん何もなかった。
きっと、町中の食卓に、その家その家のメジャーカレーが夜空の星の如く並んでいたのだろう。そうでなければ、この星空の下、われわれ人間というちっぽけな存在が生きていることに、あまりにも救いがないではないか。