論文の原稿のことで指導教官の先生と電話でいろいろと話す。
ほんとうはおとといの夕方に電話がかかってきたのだが、どうしてもぼっちゃんから目を話すことが出来ず、「先生、すみません、明日僕の方からかけ直します・・・」というわけで、では話はまた次回に、ということにしてもらった。

僕が電話で話しているあいだ、机の上に上がってゴソゴソしていたぼっちゃんは、じき机から降りて「ふん、相手してくれないんだったらもういいよ。」というような目で僕の方をチラリと振り返って、そのままテレビのあるほうに歩いていってしまった。

なんだか、そのときのぼっちゃんの顔が忘れられない。

それで、「先生、すみません・・・」ということにしてしまったのだが、こうやって子どもは相手にされない寂しさみたいなものを憶えて行くのかな・・・なんて思って、ぼっちゃんには悪いことをしたような気になった。


それはともかく、明けて次の日(つまり書いている今からみれば昨日)、ぼっちゃんが保育園に行っているあいだにまた先生といろいろ話す。

先生によれば、僕の文章は接続詞や回りくどい表現が多く、稚拙な印象を与えてしまうらしい。つまり、文章間の緊張感がなくて、テンポが悪いということだ。
うっ、痛いところを突かれたな、と思った。こちらとしてはとにかく説明を分かりやすくしようと、「つまり」、「すなわち」、「それは次のようなものである」云々という言い方をしたのだが、逆にそれらが読むテンポを悪くしてしまっているようだ。

あと2週間ほどあるので、もう一度全体の見直しをしよう。

あと、「話をかんたんにまとめすぎる」傾向があるので注意するように、と言われた。


きのうは保育園に行く前に病院で三種混合の予防接種をうけたぼっちゃん。
何かと予定が悪かったり、その日になって水疱瘡だったり熱があったりしてまだ3回受けていなかったのだ。これできっちり3回受けました。来週は風疹・麻疹の予防接種。

案の定、注射をプスリとやられて泣き出すぼっちゃん。
帰ろうとすると看護婦さんから「30分は目を離さないでください。顔色が悪くなったり、何かあったら連れてきてください」と言われたので、30分ほど病院の周りを散歩。水を張った田んぼに石を投げ入れながら、カエルの声や空を飛び回る小鳥に「アーッ、レロレロ」と反応するぼっちゃん。


夕方、お風呂に行こうとすると、どこかで見たようなナンバーのホンダ・フィットがやってきた。いつもお風呂で会う人で、ぼっちゃんをとても可愛がってくれる人だ。「お風呂で会うかなと思ったけど会わなかったから・・・」と、フキと油揚げの煮物と、混ぜご飯のもとをわざわざ持ってきてくたのだった。混ぜご飯のもとは先日も頂いて、食べたらすごく美味しかったから、うれしかった。ぼっちゃんも田舎の子だから、こういう煮物系の味が大好きなのだ。

田舎って住みにくいなぁ思うところもあるけど、こういうとき、田舎に住んでいて良かったなぁと思う。街に住んでいたらこういうことはあまりないだろうな。それもこれも、ぜんぶぼっちゃんのおかげだ。たぶん、あの人も、僕らにというよりは、ぼっちゃんに食べさせようと思って作ってきてくれたのだ。たぶんというか絶対。