南の国から昨夜帰宅。
現地は溶けるかと思うほど暑かったが、久しぶりに町に戻るともうなんだか吹く風もひんやり。そう、もうお盆の季節も終わろうとしている。

南の国では、ぼっちゃんプラスふたご姉妹の3人世話で明け暮れた気がする。しかも彼らのパワーは3倍じゃなくて3乗ぐらいに激しかった。いったい滑り台を何回上り下りしただろう?
いっしょにブランコをこいでいたら、ずいぶんとふたごが大きくこぐので「飛んでいかないでよ」と言ったら「ギャハハ!飛ぶわけないやろ!何ゆうてんの!」と関西ノリな答え(彼女らは神戸在住)が返ってきて、そのときはじめて、ああ、ふたごも成長したんだなと思った。
あと、「汗クサオヤジ」と言われたときにも、彼女らの成長を感じた。

しかしながら、ぼっちゃんは例の手足口病で発熱(こちらは3日ほどで治まった)、そして口の中に大きな口内炎のようなものができてしまい、何かの拍子に歯があったったりすると「ギャー!」と泣き叫ぶということが日に何度もあってそれを見ているこちらの神経もかなりやられそうになった。
そのうちこの「ギャー!」が「イータイヨー!」「ナンダー!ナンダー!」といろいろヴァリエーションを増してきた。

ふだんがこうだから、食べるときはもっと辛い。いま人生の中で食べることが一番の楽しみなぼっちゃんにとって(そしておそらく、若くてきれいなお姉さんにちょっかいをだすことも限りなく同率に一番)、食べられない、あるいは食べることが苦痛を伴うというのは、おそらく今までの彼の人生のなかでも一番辛いことだったのではないだろうか。

でも、ふたごがいたおかげで、かなりそんな辛い時期でも遊んだりして気が紛れてぜったい良かったと思う。ぜったい家で父親とふたりだけの状況で同じようなことになっていたら、どっちも気が狂っていたと思う。

もう帰ることにはすっかり良くなったぼっちゃんは、帰り道に夕飯に寄った回転寿司屋で、バイトの可愛いお姉さんに手を振ってもらったりして、すっかり嬉しくなっちゃんて、「可愛い子モード」に激しく瞬時にスイッチ・オン。ニコーッと僕らでもあまり見たことがないような上等の笑顔と、すこし照れたような仕草でお姉さんの心を鷲掴み。食べ終わって皿の数を数えてもらった後、そのお姉さんにだけ特別念入りにバイバイをしていた。