本を読む手(っていうか、訳している手か)を休めると、手が寒さでじんじんしていることに気づく。ガラス窓越しに冷気がしんしんと伝わってくる。こう書くと深夜のことのようだけど、そのときの時間はまだ昼間の1時半ごろ。思わずフリースの上着(7年前にユニクロで買ったもの)を着込む。
その前の日まで麻の上着でこと足りていたが、さすがにこれから外出するときはもうすこし重装備がよかろう。先日干して風通ししたハリス・ツイードのジャケットを着こんで、妻とぼっちゃんを見送る。このツイードのジャケット、もう今年で4年目ぐらいだが、まだ一度もクリーニングに出したことが無い。いろいろ調べてみると自宅で水洗いした剛の者もいるようだが、そこまでの勇気は無い。でも、もっとくたびれた感じになるといいと思う。イギリスやアイルランドのパブにいるオッサンが着ているようなイメージ。「イギリスやアイルランドのパブにいるオッサン」というイメージも、陳腐といえば陳腐か・・・?

きのう辞書を引いていると、家が揺れるようなすごい風が吹いた。ガラスもガタガタと音を立てた。窓の外をみると、空一面まっ黒になるぐらいに枯葉が舞っている。あまりのことに一瞬動けなくなった。
魂が戻ってきたところで、外に出る。まるで何事もなかったかのようだ。


いつのまにか庭もすっかり落ち葉に覆われている。


玄関の中にまでもみじの葉が入ってきた。

今朝、窓を開けると、夜の間に雪が降っていたようだ。