今日も図書館の視聴覚コーナーで何を聴こうかと物色していたところ、アファナシエフの弾くシューマン『クライスレアリーナ』があったので聴こうとしたところ、図書館カードを忘れていた、というか財布ごとなにもかも忘れていることに気づいた。いまもし事故とかで死んだら身元不明だな俺、などと思いつつ、今日はおとなしく本を読もう、とCD棚から離れる。

でも、ほんとうに図書館がある生活と言うのはすばらしい。読みたくても本屋に売っていない本がタダで読めるんだもの。恥ずかしくてここでは書けないほど有名だけれど未読の本などを博士論文の息抜きにいろいろ読む。

最近、ぼっちゃんがハサミを使ってやたらと紙を切る。しかも、手元がかなりあぶなくてハサミの歯の先に指を置いていたり、ほとんど指と紙一重スレスレのところをジャクっと切りすすめたり、しかも「となりのトトロ」を見ながら、つまり手元から目を離しながらそんなきわどいテク披露するものだから、見ているこちらもヒヤヒヤものだ。

かといって、「危ない!」とハサミを取り上げるのもなんだか芝居じみていないか?「ザ・過保護」って感じで。かといって、ケガをしてからでは遅いのだが。そのあたりの判断が難しい。

最近、読んだ本。このところ小さいスタンドだけ灯して、寝る前に布団の中で推理小説を読みながら、グダグダと睡魔の淵に飲み込まれていくのが好きだ。年寄りくさいか?
最近読み終わったのはこれ。ミステリってまったく未知の分野なのだけれど、この作家さんのはおもしろい。この分野での評価はどういう感じなのだろう?まぁ別に作品がおもしろければいいのだが。

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

今読んでいるのがこれ。
笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)

笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)

大学教授の犀川先生と西之園さんという女学生コンビの推理もの・・・というシリーズらしいが、僕の中では不可避的にこの二人は「さよなら絶望先生」の糸色望風浦可符香として脳内ヴィジュアル化されている。

「不可避的に」・・・この言葉って、すごく日常生活で使うことなさそうだけど、けっこう論文書くときに使っている気がする。

それはどうでもいいのだけれど、そういえばヴィトゲンシュタイン推理小説が好きだったという話を、彼の弟子の回想録で読んだことがある。戦時中、弟子が手紙で「何か欲しいものはありますか?送りますから。」と書いたところ、「とにかく推理小説をもっとたくさん送ってくれYO!」という返事がきたということだが、哲学とミステリはどうリンクするのだろうか。というか、ヴィトゲンシュタインだと論理形式だとか写像理論とか、そのあたりでミステリと親和性もある気がしないでもないが、いずれにしろあまりこのことについて今の僕にはこれ以上深いことは言えそうにない。