市立図書館の隣にある文化ホールでの「新春ファミリーコンサート」にぼっちゃんと二人で殴りこむ。当日券は一人300円。全席自由なので、思いっきり前の方に座ろうとしたが、最前列は一杯で、なんとか前から3列目に座ることができた。しかし、一曲目の「皇帝円舞曲」が終わった頃にはすでにぼっちゃんは眠りの国に旅立っていた。2時からのスターとだったから予想できたといえばできたが、ある意味、最前列じゃなくてよかった気がする。

第一部のウィンナワルツが終わって、第二部の「はんぴどん」という人が活躍する宮崎のとんち話の劇と西洋クラシックの融合、みたいな舞台が始まったが、結局この第二部の終わりまでぼっちゃんは寝ていた。最後にみんなでポニョの歌をうたうところで起きた。目が覚めるといきなりポニョの音楽がオーケストラの生演奏で鳴り出したので、ぼっちゃんはキョトンとしていた。

この日上演された宮崎の民話の一つが、以下のようなもの。とにかくなにをするにしても「よだきい」(≒めんどうくさい、億劫)という登場人物たちは、のどは渇いたけど腰にぶら下げた水筒を取るのが「よだきい」、腹はすいたが背中の荷物の中の弁当を取るのが「よだきい」。さらには頭にかぶった傘の紐が緩んで落ちそうなのだけれども、紐を締めなおすのが「よだきい」ので、微妙なバランスで、ソロソロ歩いていく。なんなんだこの話は、と思って、この劇のことを家に帰って妻に話すと、「すごくよくわかる」と言われた。どうやら「よだきい」という概念は、宮崎県人のパーソナリティを構成する重要な要素であるようだ。

このところ、気温も低めなのだが、とにかく風が強い。最近のぼっちゃんはちょっと外に出ると、「さむい!もう、おうちに帰る!」が決めゼリフだ。
生まれも育ちも寒冷地のはずなのに、すっかり宮崎県人と化してしまったようだ。

数奇にして模型 (講談社ノベルス)

数奇にして模型 (講談社ノベルス)

ミステリー小説とはどのようなものか・・・と思って読み始めてもう5冊目(6冊目?)か。さすがに、もうそろそろ・・・という気にもなってきた。そもそも、どうしてこんなに殺人事件がおきるのだろうか。ただ、この人の書くものは、殺人の動機とか、背景とかよりも、その犯行がどのように(論理的に)可能かということに眼目が置かれていて、そのあたりは妙な人間ドラマ風味のごまかしが少なくて、好感が持てる。