うすら寒くなると取り出してしまうCD。アファナシエフブラームス後期ピアノ作品集。グールドの間奏曲集と双璧をなす秋冬の名盤。今日とどいた豆でコーヒーを淹れて・・・・なんて、どっかのブンガク青年みたいじゃないか!実際はインチキサラリーマンなのに!

今日、ある雑誌から取材の電話があった。

「そちらの○○地区の新しいお店教えてもらえますか」って、どんだけ大雑把な質問だよ。しまいには「新しい建物でもいい」と言い出す。意味が分からない。
「新しいといっても、この夏、今年に入って、この一年とどこで区切るかによって『新しい』の意味が異なります。それにそちらのデータと照らしたうえでなければ何が新しいかどうかわかりません。そちらの手元にあるのはどんなリストですか?こちらも他の仕事があってあなたの電話の相手だけをしているわけにはいきません。会議の資料もそろえなければならないし、イベントの準備もあります。もうすこし何が知りたいかを文章にして明確化し、それをFAXしてくれたら、お互いに時間の節約になるのではないでしょうか」とこちらが尋ねると、「だいたいの感じでいいのですが・・・もう結構です」と言ってむこうは電話を切った。

こういう電話取材ですませようとする輩が多すぎる。ちょっと油断すると店の写真を撮って送れと言い出すのだ。電話で済ませようとするわりには口のきき方も知らない。こういうひとたちは仕事がたのしいのだろうか?何かやりがいを感じることがあるのだろうか。彼ら(そう、このタイプはいつも大学を出たばかりっぽい若い男だ)は共通して覇気のない、ダラダラとした口調で喋る。電話口から声が聞こえた瞬間に「あ、例のタイプだ」とわかるその覇気のなさ。やれやれ。僕のような文系&草食系メガネ男子インチキサラリーマンのほうがまだ声がデカイぞ。

もちろんこの業界のすべての人がそうだというわけではない。電話で事前に連絡をしてきて、実際にこっちまで足を運んで取材していく人もいる。今のところ、そういうちゃんとしたタイプの人はみな女性だ。このあたり性差がなにか重要な意味をもつのかどうかはわからない。たまたまなのかもしれない。

・・・と、そんな覇気のない、つまらんどこぞの兄ちゃんに腹を立てる自分もまだまだ修行が足りんと言うことか。それにしてもこういうタイプは消耗する。


アファナシエフブラームスを聴いた流れで、昨夜は彼のショパンを聴く。ショパンノクターン曲集。でも一番有名なやつ(第2番op9-2)が入っていない。そのかわり、「戦場のピアニスト」で流れていた遺作が入っている。

ショパン:ノクターン集

ショパン:ノクターン集

聴いていたら、いつのまにか本当に寝ていた。