最近、ウニャ子の言語能力がますますパワーアップ。
「お母さん、かわいいね〜」
「お父さん、キモい!」

ついに「キモい」と呼ばれる日が来たか・・・。

6月10日に(厳密には日付が変わって11日の午前0:30ごろ)懸案だった論文が書きあがった。最初は「せっかくだし博士論文の一部をリサイクルすればいっか〜」なんて考えていたが、この「再利用」というやりかたは、案外自分には向いていない気がした。
結局ほとんど新作が出来上がってしまって、とりあえずホッチキス流「政治哲学三部作」がよくわからんかたちで完結。
思えば、サラリーマンで一時社会復帰した頃から政治哲学系の論文や本に目がむきはじめたのがきっかけだったから、たぶんこの三部作をみるたびにあの頃のサラリーマン生活を思い出すだろう。逆に言えば、あの頃がなかったらこの三部作も存在していなかったし、博士論文も完成していなかったか、現にあるものとはまったく別のものになっていただろう。

それはともかく、書き上げた論文を三部用意し、封筒に入れてあとは郵便局に持っていくだけにしてその夜は就寝。

翌朝、8:05分発の羽田行きの飛行機に乗るため、郵便を速達で出すようは妻に頼んで、6:20頃家を出る。
今回の東京行きは「セザンヌ展」を見るためである。

最近引きこもりがちだったので久しぶりの東京はなかなかの大都会だった。羽田からモノレールで浜松町へ行き、山手線に乗り換えて有楽町へ。そこで地下鉄千代田線に乗り換えて乃木坂へ。乃木坂駅からは地下道を通って直接美術館へ行くことができた。

あいにくの天気だったが、とりあえず国立新美術館に到着。

同じ時期に「エルミタージュ美術館展」もやっていたとはいえ、平日の午前中なのに人多すぎだろ・・・。ほんとうに美術館か・・・。地下のミュージアムショップはかわいいものだらけで思わず長時間過ごしてしまった。なぜかこのとき、コム・デ・ギャルソンの財布がすごく心にビシッときてしまい、思わず買いそうになってしまった。(けっきょく踏ん切りがつかなかった)

この日の宿泊は渋谷。地図をみたらなんだか歩けそうだったので(前回東京に来たときも原宿駅から六本木ヒルズまで歩いた)歩いてみた。途中、青山霊園のど真ん中を抜けて、根津美術館のところで右に曲がり表参道へ。そして青山学院大学のほうへ歩いていって、すこしするといつのまにか渋谷駅。あいかわらずすごい人の数だった。引きこもりニート系哲学専攻にはちょっとつらい。


ホテルについてしばらく休憩。テレビで海外ドラマばかり見る。霊能力捜査官が霊能力で事件を解決する話とか。
夕飯は店に入るのも億劫だったので、西武デパートの地下で弁当とビールを買う。デパートに行く途中、タワーレコード渋谷店のクラシックコーナーに寄る。至福の時間。
ホテルの部屋に戻り、弁当を食べながらやっぱり海外ドラマを見る。また霊能力捜査官が霊能力で事件を解決する話とか。


次の日、帰りの飛行機は14:55分。まだ時間があるので上野に行き、東京芸大美術館で高橋由一展を見る。鮭の絵って意外とでかいんものだったんだ・・・。

途中、国立西洋美術館の前を通ると、明日からデューラーフェルメールの展示じゃないか!もう一日早く始まってくれたら・・・。


そろそろ帰りの時間も考えて移動。途中、東京駅で降りて丸の内オアゾのなかにある丸善へ。丸善に行くと「別に今買わなくてもいいけど」的な本を買ってしまう。

今回の東京旅行も終盤なので、さいごにちょっと贅沢してオアゾのなかで昼食をとった。ペリカン食堂だったかな?とりあえずそういう感じの名前のところでメンチカツランチ。美味しかった。


旅行中ずっと残念な天気だったが、雲の上は晴れていた。(当たり前か)

期せずして震災後の東京を訪れることになったが、久しぶりの東京はどこか暗く、以前ほどキラキラしていなかった。単純に天気が悪かったせいかもしれないし、節電対策で照明が暗かっただけかもしない。もしかしたら自分が歳をとったせいかもしれないし、論文を書き上げた直後で疲れていただけかもしれない。

それはよくわからんが、僕が東京へ行ったことをしって、長男坊は悔しくて泣いたらしい。その理由は「自分もテレビ東京でのアニメがみたかった」というものだ。

うちの地域ではテレビ東京系の番組は見れないのだが、長男坊的には「東京には『テレビ東京』というテレビ局があり、自分達の住んでいる町では見れないアニメを深夜までバンバン放送している」というのが東京のイメージらしい。

確かに父は見たよ。テレビ東京が放送している深夜アニメを。『這いよれ!ニャル子さん』とかいうアニメを。なんか、すごくカオスなアニメだったよ。