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数日間の豪雨によって家の中に閉じ込められる。家の近くに流れる川の水量も音も尋常ではなかった。写真はだいぶましな頃に撮ったが、上流からの土で一時は川が真っ赤だった。橋にはまだ流れてきた材木や草がひっかかったままだ。
自分達のすむ地域は避難勧告こそでなかったものの、町のもっと下流の地区では避難勧告が出された。妻も一応役場職員であることから、召集に応じて土木の作業着みたいなものを着て出勤。この作業着は妻にすごく似合ってなかった。
都市部への道路は一部でまだ通行止めが続いている。都市部へ行くときは大きな迂回が必要だ。
たまたまこの町ではそれほど大きな被害はなかったが、山を越えた大きな町では多くの人命が奪われた。テレビをつければ、学生の頃を過ごした街を流れる川が氾濫する光景が映されていた。
このタイミングで自分が紀要に応募した論文について不採用通知が来たことも、これらの事実の前では些細なことにすぎない。
月曜日になると、ひさしぶりに青空があらわれた。大きな自然災害のあとの青空と太陽はいつも残酷な気がする。
お昼は子どもたちがラーメンが食べたいというので、ラーメン。インスタントだけれど。ウニャ子がこのあいだ北九州で買ったくまのジャッキーのお弁当箱でおきて破りのラーメン弁当。
こんなちいさいどうでもいいことが、実は奇跡の積み重ねだったりする。
雨で閉じ込められていたあいだに、ふだんあまり読まない小説を二冊も読んでしまった。
- 作者: 西尾維新,竹
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それにしてもこの人の小説を読むと、毎回のように「自分のような才能のない人間はどう生きるべきか」ということに悩む。
- 作者: 森博嗣
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