車検は無事終了したが、以前から懸案だった車体の傷もついでに修理することにした。車体の傷なんて別に走りには関係ないのだが、短い期間とはいえ実家の父が乗っていた車だからなるべく大事にしたい。実家自体が細い路地を入ったところにあり、車庫入れもちょっとしたテクニックが必要になる。基本的に運転は上手だった父が車体をこすることなんて考えられなかったが、それだけ父にも「老い」というものが訪れていたということなのだろうか。小さい傷から錆が広がってどうしようもないという事態を避けるために、速めに手をうっておこう。

代車にスズキのワゴンRを貸してもらっている。ワゴンRって意外といいな。というか移動の手段と考えるなら何も問題ない。もしいま独身で彼女もいなかったらワゴンRに乗ってたんじゃないかな俺、と思った。軽自動車しかも車屋の代車だからそれほど装備もグレードもたいしたことないのだろうけれど、やはりそこは日本車というべきか高度な技術力だ。

誤解のないように書きそえておくが「いま自分が独身彼女なしだったらワゴンRにのる」ということは、「独身彼女なしの男はワゴンRに乗っている。つまりワゴンRにのっているのは独身彼女なしの男だ」ということを意味していない。このような演繹には特殊から一般化へのプロセスに飛躍が含まれているだろう。

横になっている僕の顔に座って、長女ウニャコが放屁しようとした。もちろんワザと。どんなプレイだよ!